同級生の女の子にあこがれる、教え子の冴えない男の子に向かって、

「あたしがあの子ならあなたを絶対好きにならないから。

あ、あたしはあの子より、もっとカワイかったけど。」

** Bad Teacher ** (邦題未定: ワルイ教師? : バッド・ティーチャー )

[2012年4月11日追記: 邦題判明。まんまやんけ。でも「イケナイ先生」とかよりずっとまし。評価する。]

キャメロン・ディアス主演のコメディ。映画見終わった直後の感想は、「だめぢゃん、これ。」だったんだけど、何か切り捨てるにはもったいないものを感じて、2,3日するうちに、ちょっと評価変わった。

エリザベスは小学校の教師。授業は映画を見せるだけ。他の教師との交流はまっぴら。金持ちの男性教師を狙って、豊胸手術を受けるべく、その資金稼ぎのために、犯罪すれすれの悪事を繰り返す…

だったらまだいいんだけど、犯罪すれすれじゃなくて、やってることが全部はっきり犯罪。

で、最後まで改心しません。一ミリも。で、本人が幸せになるハッピーエンドです。同僚の教育熱心な熱血女教師は陥れられて不幸になります。

っていうストーリーはどうよ。これはあんまりだろ。

と思ったのが、見終わった直後の感想だったのだけど。それで切り捨てようとしたのだけど、ちょっと何か頭に引っかかる。

一つには、単純に2時間面白かったのですよ。いや、夢中になって見たわけじゃないが、飽きはしなかったし。

あれかなぁ、ありがちな教師物のパターンをきっちり裏切ってくれてるからかなぁ。

教師物ねぇ。金八先生、BE FREE、いまを生きる、ルアン先生にはさからうな、GTO、ごくせん。主人公の教師は、型破りで、校長をはじめとする管理職とは反りが合わないが、反抗する生徒のためには力を尽くし、最後には生徒と必ず分かり合える、のがパターンでしょう。

エリザベスは確かに型破り、というか従来の話なら悪役で必ず一人は出てくるタイプ。校長をはじめとする管理職は手玉に取り、同僚を陥れ、生徒はほったらかし。追求するのは自分の幸せだけ。最後まで。

逆に周囲の脇役には誰も悪人は居ません。悪人はいないが…ちょっと何というのかな、空気読みすぎて流れに合わせすぎてキャラクタがおかしくなっている奴らが配置されていて、エリザベスが踏みにじっていくのはそういう奴ら。

さすがにそれだけでは話が持たないと思ったのか、二人だけ少し心が通う人物がいます。受け持ちの男子生徒のギャレットと、体育教師のラッセル。

以下ネタバレ。

ギャレットは同じクラスの女の子チェイスが大好きで、ある日意を決してみんなの前でいきなり(なぜ…)告白するけれど、「キモッ」と言われて相手にされない。そんなギャレットにエリザベスが言ったのが冒頭のセリフ。ただ、嘆くギャレットに、エリザベスはこんなことも言う。

「あんたの価値が分かるのは、大学になってから」

ぽかんとするギャレットに、エリザベスは自分の服の下からブラジャーを外して渡す。ギャレットが友達の男の子たちの目の前でそれを取り出すと、みんなは「あ、すげー」といってギャレットはクラスの中で自分の居場所を取り戻す。小学生、というより男共、単純だな。

体育教師のラッセルは、話の冒頭で、エリザベスをストレートにデートに誘う。金持ち以外に興味のないエリザベスは、にべもなく却下。が、ラッセルは、へこまないし、しつこくしないし、でもあきらめない。

おっさん臭いし、高学歴ではないし、金持ちでもないのだけれど、自然体で、空気読みすぎるタイプでもない。

ブラジャーを振り回して友達とじゃれるギャレットを眺めるエリザベスに、ラッセルは、「あれ君のだろ。さっきからノーブラの胸が気になって目のやりばに困ってるんだ」と声をかける。柄にもなくたまにいいことをしたのを見抜かれて、エリザベス、ひょっとしたら内心動揺したかもしれない。そういう表現はなかったけど。

「この主人公、実はいいやつじゃん」という展開を期待すると、最後まで期待が満たされないのでダメ映画、という評価になるけれど、その辺、先入観を捨てて見ると、結構拾い物だったかも。

ただし、キャメロン・ディアスは昔からそんなに好みでない。 チェイス役のキャスリン・ニュートンの方が…ってアブねーな。

いや、この子、将来相当美人になるって。